「頭痛と一緒に気持ち悪くなる」
そんな経験はありませんか?
・頭が痛くなると吐き気が出る
・食欲が落ちる
・なんとなく胃の調子も悪くなる
武蔵浦和で施術をしていても、こうしたご相談はとても多くみられます。
このような症状は、「頭が痛いから気持ち悪くなる」と説明されることが多いかもしれません。
しかし実際には、それだけでは説明しきれない部分があります。
吐き気は「おまけの症状」ではない
片頭痛では、
・吐き気
・嘔吐
・冷や汗
・だるさ
といった症状が同時に現れることがあります。
中には、「頭痛よりも吐き気の方がつらい」と感じる方もいらっしゃいます。
さらに、痛みが強くなる前から、なんとなく気持ち悪さが出てくるケースも少なくありません。
こうした経過を見ると、
吐き気は単なる“付属症状”ではなく、
片頭痛の一部として起こっていると考える方が自然です。
片頭痛は「神経の状態」として起こる
片頭痛は、「頭の痛み」として知られていますが、
・光や音に敏感になる
・においが気になる
・身体がだるくなる
・食欲が落ちる
といったように、全身の反応を伴うことが特徴です。
これは、単なる局所の問題ではなく、
神経系全体の働きが関係している状態と捉えることができます(Goadsby et al., 2017)。
三叉神経と自律神経は脳の中でつながっている
ここで重要になるのが、
・三叉神経(顔や頭の感覚)
・自律神経(内臓や循環の調整)
この2つの関係です。
三叉神経は、顔や頭の感覚を脳へ伝える神経です。
一方、自律神経は、胃腸の働きや血圧、発汗などを調整しています。
これらは脳の深い部分(脳幹)で近い場所に存在し、
互いに影響し合う構造になっています(Aurora et al., 2021)。
なぜ頭の刺激で吐き気が起こるのか
この構造から考えると、
・頭部の神経が刺激される
→ 脳幹の自律神経中枢が反応する
→ 吐き気や嘔吐が起こる
という流れが生じる可能性があります(Aurora et al., 2021)。
つまり、
「頭」と「お腹」は別々に不調が起きているのではなく、
神経のつながりの中で同時に起こっていると考えられます。
吐き気は「防御反応」としての意味を持つ
少し視点を変えると、
吐き気や嘔吐は、もともと身体を守るための反応でもあります。
・異物を排除する
・動きを止める
・消化を抑える
こうした反応は、危険から身を守るための仕組みです。
片頭痛では、この防御システムが過敏に働き、
本来は問題のない刺激にも反応してしまっている可能性があります(Blumenfeld et al., 2021)。
なぜ胃の不調と頭痛が一緒に起こるのか
「頭痛の前に胃の調子が悪くなる」
という方もいらっしゃいます。
これは、胃の不調が原因というよりも、
神経の働きが変化した結果、
頭と胃の両方に反応が出ている状態と考えることができます。
※この点については、こちらの記事でも詳しく解説しています
▶ 頭痛の前に「胃の不調」が出ることがあります
なぜ発作がない日もしんどいのか
片頭痛の方の中には、
・頭痛はないけれどスッキリしない
・軽い吐き気が続く
・なんとなく食欲がない
といった状態が続くことがあります。
これは、神経の過敏な状態が完全には落ち着いておらず、
常に“反応しやすい状態”が残っているためと考えられます(Dodick, 2018)。
片頭痛を「つながり」で見る視点
ここまで見てきたように、片頭痛は
・頭
・首や顎
・自律神経
・感覚の過敏さ
といった複数の要素が関係しながら起こっています。
そのため、
「頭だけ」
「胃だけ」
といった見方ではなく、
身体全体のつながりから捉えることが重要になります。
なお、首や顎との関係については、こちらの記事で詳しく解説しています
▶ 顎・首・姿勢はなぜ片頭痛とつながるのか──TCCから読む頭痛の仕組み
武蔵浦和で片頭痛や吐き気にお悩みの方へ
Yeji浦和では、
・頭痛だけを見るのではなく
・首や顎の状態
・自律神経の働き
・身体全体のバランス
といった視点から状態を整理していきます。
「頭痛だけでなく、吐き気やだるさも含めて整えたい」
「自分の体に何が起きているのか知りたい」
そんな方は、一度ご相談ください。
▶ 施術案内を見る
※本記事は一般的な医学・身体理解の情報提供を目的としており、診断や治療を目的としたものではありません。症状が強い場合や継続する場合は、医療機関にご相談ください。
References
- Goadsby PJ, Holland PR, Martins-Oliveira M, Hoffmann J, Schankin C, Akerman S.
Migraine: a disorder of sensory processing. Physiological Reviews. 2017;97(2):553–622.
https://doi.org/10.1152/physrev.00034.2015 - Aurora SK, Kori SH, Barrodale P, McDonald SA, Hasegawa J.
Gastrointestinal symptoms and migraine: mechanisms and clinical implications. Headache. 2021;61(4):575–589.
https://doi.org/10.1111/head.14099 - Blumenfeld AM, Varon SF, Wilcox TK, Buse DC, Kawata AK, Manack A, et al.
Disability, HRQoL and resource use among chronic and episodic migraineurs: results from the International Burden of Migraine Study (IBMS). Neurology and Therapy. 2021;10:469–486.
https://doi.org/10.1177/0333102410381145 - Dodick DW.
A phase-by-phase review of migraine pathophysiology. Headache. 2018;58(S1):4–16.
https://doi.org/10.1111/head.13300
関連する記事
この記事を書いた人
代表カヤマ
鍼灸師/医学博士
慶應義塾大学病院 漢方医学センターでの臨床経験をもとに、
慢性的な肩こりや頭痛、食いしばり、自律神経の不調など、
身体全体のバランスから整える施術を行っています。
武蔵浦和の鍼灸院 Yeji浦和 代表
▶ 代表カヤマのプロフィールはこちら


